ARTをキーワードに集う社会人サークル

今年は、近年まれに見る大雪に見舞われたせいか、春の訪れが一気に押し寄せた感じがします。

春の装いに衣替えするスピードも例年より早いような気がします。そして、ソメイヨシノを始めとする桜も一気に開花しましたね。

今回のアトリエめぐりは、皆さまのお陰もあり、天候にも恵まれ、桜並木の桜もきれいに咲き誇り、まさにアトリエめぐり日和という土曜の朝となりました。

それにしてもこのあたりは、本当に沢山の文豪・画家たちが居を構えたところなんですね。。。

西馬込駅から、川端龍子の記念館までは、桜並木がずずーっと。この季節の醍醐味ということで、夜のお花見の準備に精を出している露天や場所取りのご近所の方で通りは盛り上がっておりました。

提灯＋桜は、なんとも日本らしい風情を感じさせてくれますね。。。

みなさん、写真を撮ったり、じっくり眺めながら歩いてみたり・・・。スタートから気分を高揚させてくれるそんな桜たちでした。

龍子記念館に到着しました♪

あまりにも大きな建物すぎて、全貌を撮影しきれませんでした。川端龍子は、名前の通り「龍」にこだわりを持っていたそうで、こちらの記念館も「龍」の形を模しているとの事。

1階部分はほぼピロティとなっていて、美しい建物でした。そして、窓も大きくとっており「自然光」で作品を観るということにも考えつくされた設計だったようです。

現在は、保存のこともあるので、自然光は入らないように修復されているそうですが、一見の価値ある建物のように感じました。

記念館で、「幻想へのいざない」展を鑑賞した後、記念館の正面にある旧宅＋画室を見学させていただきました。

施設のご担当の方から、いろいろな説明を受けながら、施設をゆっくり見学させていただきました。。。

それにしても、大きい・・・・。770坪とか仰っていたような気がします。。。

現代でそのような大きな土地を持つこと自体、東京ではほぼ不可能ですが、昔の人たちの空間の使い方は、お見事しか言いようがない＆羨ましすぎるといった感じが致します。

こちらの邸宅の庭園も、龍をイメージしたものとなっており、設計を川端龍子自身が手がけていることもあり、随所随所にそのこだわりを見ることができました。その部屋の広さや部屋数の多さにもびっくりしましたが、一つ一つの建具・部屋の使い方･･･その全てに、彼のエッセンスがふんだんに盛り込まれていることにも驚かされました。

画家としてだけではなく、建築家としてもやれたのでは？と思うほど、綿密に考えられていることに、驚愕！と言ったところでした。例えば、使用している素材にしても、竹・木材・石など今でも使用できるほどに丁寧に作られており、現代の職人さんだとできないであろうと言われるようなことまでやってあるあたり・・・、すごいとしか言いようがありませんでした。

あの空間で時間を過ごしていたら、いいインスピレーションが間違いなく降りてきそうだな・・・と思うその画室を後ろ髪ひかれつつおいとましまして、彼の絶筆といわれている作品が天井画として使われている池上本門寺へと移動しました。

大田区のこのエリアは、あまり来たことがなかったのですが程よい高低差がある街並みと静かな佇まいが、その暮らしやすさを物語っているように思いました。

東京のど真ん中からさほど離れていないのに、静かで緑もそこそこあって、いいところだなぁ~思いました。

そうこうしているうちに、本門寺に到着です。

 思ったよりも沢山の人がここを訪れているなぁ~と言う印象でした。

本堂の天井にある龍の絵は、撮影禁止のため収められませんでしたが、まさかこんなところに大作が！！と言った感じでした。川端龍子は、製作途中に亡くなられ、目が入っていない状態となっていたそうなのですが、ご遺族のご意向で奥村土牛の手によって眼を入れて完成となったそうです。

圧倒的な存在感の龍の絵ですので、池上本門寺に行かれた際には、本堂でぜひ天井を仰ぎ見てくださいませ♪

アトリエめぐり当日より池上本門寺の霊宝殿にて、「本門寺の狩野派」展が開催されておるということもあり、ここにて解散と言うことになりました。

※この池上本門寺は、狩野家の菩提寺があるそうです♪

都内にも沢山のアトリエがまだまだ残っているようですので、また機会を設けてこのように実際に見に行くようなイベントを開催したいと思いました。

アートナビゲーターの春山さんの解説と企画が素晴らしかったです♪ありがとうございました。