

アートナビゲーターたちの研究・研鑽の場として2013 年からスタートしているART LABO。
2016年からは、さらに幅を広げ、「いろいろな角度から、自分なりにアートを突き詰めてみたい」という皆様にもご参加いただけるよう、みんなの「アート研究会」への場へと発展しました。
より豊かな鑑賞力やさまざまな視点・新しいアートの世界への探究心などを育むため、自主的に決定したテーマに沿ってそれぞれがさらに掘り下げたり、旬なアートの現場に出かけてさまざまなお話を聞いたりするフィールドワークや、ゲストをお呼びしていろいろなお話を聞く、1ヶ月に1度の勉強会となっています。
誰かから教わるのではなく、ご自身や仲間たちとより深いアートな世界を目指したい人たちにはオススメの勉強・研究会となっています。
自分だけでは見つけることが難しい新しいアートへの視点を見つけたい人、お待ちしております!
※ART LABOへの参加については、アートラボ会員へのご入会がおススメです。
2014年は、鑑賞者のための鑑賞者による展覧会テイスティングと言うものを考えていきました。展覧会をどんな風に「味わった」のか?その記録を残していくことで、自分の興味の再発見にもなり、また同じ鑑賞者に向けてその「味わい」を伝えていける、そんなものをめざし、独自のテイスティングシートを作成、会員の皆さまだけにお届けするブログと言う形で発信しております。
2015年は、現代美術を学ぶ。をテーマに、自分たちが「現代美術」を語れるよう、さまざまな勉強会を開催しました。フィールドワークを実施したことにより、より新しい視点・発見・楽しみが増え、「現代美術」という言葉のイメージが持っているわかりにくさのようなものが、各々で払拭できる何かをつかめたような気がしました。
2016年は、工芸をテーマに、美術館からギャラリーまでいろいろなフィールドワークを行い、鑑賞物としての工芸品、身近に使える工芸品、その幅の広さを体感することができました。
2017年は、「アジア・アフリカの近現代美術」ということで、アフリカのアートの現場で活躍されている方や研究者、モスク、美術展に訪れ、さまざまなこのエリアのアートを観ました。いろいろな作品の面白さを体感することができました。
2018年は、「明治時代 再検証」、明治時代がスタートして150年という2018年。美術の世界では、何が変わったのか?をあたらためて、皆さんと検証する1年となりました。たったの45年とはいえ、社会的にも美術的にも激動な時代だったことや、西洋と日本の美術の在り方の中で揺れ動いた美術の世界だったということが見えました。
2019年は、「1960年代〜1980年代の美術を探る」をテーマに、最初の東京オリンピックから高度経済成長期に入った日本、公立美術館の多くもこの時代に設立されました。アジアでは、戦争や宗主国からの独立が相次ぎ、西欧でもベトナム戦争や米ソ冷戦などさまざまな社会動向があった時代です。その中で美術はどのような役割を担い表現をしてきたのか?アートの世界にも、多様な作品が続々と誕生した複雑で元気のある時代出会ったことが見えてきました。
2020年は、「彫刻・立体作品」をテーマに、パブリックアートや近現代の彫刻・立体作品など、さまざまなフィールドワークを通じて、目を養ってきました。また個人テーマでは、さまざまな角度からの視点に平面とはまた異なる鑑賞の在り方を見出すことができたように感じました。
2021年のテーマは「写真・映像作品」でした。
写真も映像も、向き合ってみればそれはそれで奥が深く、また多様な表現、それは作品を作るための機械の進化が大きく影響していたりしたことも面白かったです。この機械でどういう表現をしてみようか?というアーティストたちの模索やチャレンジに触れるのも面白かったです。このジャンルはまだまだ進化をしていくのだろうという可能性も感じる1年間でした。
2022年のテーマは「社会環境とアート」となります。
最近、ニュースなどでよく聞くキーワード、「SDGs」。ジェンダー、LGBTQ、サスティナビリティ、ダイバーシティ・・・。そして環境問題。このキーワードとアートとの関わりについて、そろそろしっかりと向き合ってみようということになりました。大きなテーマではありますが、その分、見識を広げていくには良い機械となりそうです。
【2022年 ARTLABO ファシリテーター】
山内舞子
プロフィール: 1979 年埼玉県生まれ。京都大学大学院文学研究科美学美術史学専修修士課程修了。神奈川県立近代美術館等の勤務を経て、現在はフリーランスで国内外の現代美術、工芸、および美術教育に関する執筆・企画・講演などを行う。女子美術大学・千葉商科大学非常勤講師。近年の書籍監修に『教養として知っておきたい名画BEST100』(永岡書店、2021年)。 (2021年11月現在)
会員(ご参加の皆さま)の声
●美術めぐりの開催時間や頻度はいかがでしたか? ---開催頻度と時間はちょうど良かったと思います。鑑賞の時間は自由に見学できるので楽に参加できました。 ---月に1度の土曜日の午前中というのが、とても参加しやすかったです。午後の時間も有意義に使えました。 ---美術めぐりの中でお話ができた参加者の方と終わってからランチしたり、新しい楽しみが増えました。 ●美術めぐりの解説や配布資料などはいかがでしたか? ---解説のバランスはちょうど良かったです。 ---いつも作ってくださる資料は周辺知識まで幅広く含まれてとてもクオリティが高く毎回保存しています。 ---事前知識をいただいたことでとても鑑賞の深さが違い楽しかったです。 ---一人で出かけたとしたら絶対にそこには気づけなかったという着眼点に出会えたりするので、参加する楽しみになっています。 ---解説のお話がとても楽しいので、その後作品を見ると、作品に対して親近感がわいてとても楽しいです。 ●美術めぐりはいかがでしたか? ---とにかく、楽しかったです。 ---絵画以外のジャンルも、いろいろとお話を聞いてみてみたいです。 ---自分では選ばないようなところに行けるので、展覧会鑑賞の幅が広がりました。 ---常設展示は侮れないことがよくわかりました。今後も美術館の常設展示の鑑賞の機会を作ってください。 ---皆さんと鑑賞できることが楽しかったです。 ---午前中にこの会で鑑賞した後、参加した皆さんとランチする機会があればうれしいです。 ---夜間拝観などのチャンスにたまには夜などでもやって欲しいです。 ---難しいかもしれませんが、マニアックな展覧会などにも行ってみたいと思うのでラインナップしてください。 ※2013〜2019年にご参加の皆さまのアンケートをまとめました。 |

2022年1月8日 | 新春!2021年のアワード決定! 「2021年・よかった展覧会!!」 |
2022年7月2日 | |
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2022年2月5日 | ディスカッション: 関心があるテーマ・ジャンル |
2022年8月6日 | |
2022年3月5日 | フィールドワーク:「アーティストの仕事を見てみよう」 | 2022年9月3日 | |
2022年4月2日 | フィールドワーク:「六本木のアート施設を見てみよう!」 | 2022年10月1日 | |
2022年5月7日 | フィールドワーク:「森美術館をじっくり鑑賞しよう!」 | 2022年11月5日 | |
2022年6月4日 | フィールドワーク:「社会環境とアートについて過去から学ぶ」 | 2022年12月3日 | 2022年総まとめ |
※内容は変更になる場合があります。
会員(ご参加の皆さま)の声
●ART LABOの開催頻度はいかがでしたか? ---開催頻度はちょうど良いですが時間はちょうどよかったです。 ---1ヶ月1回、2時間くらいのペースが集中力が続いて良いと思います。 ●2021年のお題「写真・映像作品」について ---フィールドワークが充実していました。ひとりでは行けないようなところに行けたのも良かったです。 ---個人テーマを設け、それぞれのリサーチの結果が集約されてくると見えてくるものがあることに気づけたのは 良かったですが、まとめたり調べたりするのは、なかなか大変でした。 ---新型コロナウイルスによる自粛などで、一時はどうなることかと思いましたが、なんとか着地できてよかった です。 ---新型コロナウイルスの影響で、色々な生活に変化が起きた中で、ART LABOでの時間に救われました。 ---最後の発表は2回に分けても良いかもしれないです。充実した内容なのでじっくり聞きたいです。 ---自分一人だと絶対に選ばない、選べないテーマに取り組むのは、大変だけれど新しい視点を得られるので、 結果としてとても良かったです。 ●2022年のお題について「社会環境とアート」 ---大きなテーマだと思いますが、その中から皆さまがどのようなテーマを選択されるかも楽しみです。 ---このような今だからこそ、あらためて考えるべきテーマとしても良いと思います。 ●ART LABOについて期待すること ---フィールドワークは定期的にやってほしいです。もっと回数があってもよいかも? ---自分たちでいろいろ主体的に動けるようになるともっといいですね。 ---1年1テーマで美術を観る面白さを共有できるので、たくさんの仲間が入ってほしいです。 ●ARTLABOはいかがでしたか? ---参加できない月もありますが、今後も続けて行きたいです。 ---ART LABOらしいテーマ、ART LABOじゃなければできないことをもっとやっていきたいです。 ---自分だけではなく、メンバーの考えなども共有できるので、面白い気づきがあったりします。 ---自分で関心が向かなかったことにも新しい発見があり、アートや美術の奥深さを感じます。 ※2017・2018年・2019年・2020年・2021年にご参加の皆さまの声をまとめました。 |

2022年6月4日(土)フィールドワーク 「社会環境とアートについて過去から学ぶ」
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6月のフィールドワークは、「社会環境とアートについて過去から学ぶ」と題し、福沢一郎記念館にお邪魔して 戦時中の美術家に対する統制などについてお話を伺います。 その後は、その近くにある清川泰次記念ギャラリーにも立ち寄る予定です。 制作活動は自由といっても、それを表現できる場にはその時代の社会環境が大きく影響しています。 そんなことを改めて考える時間となりそうですね。 |
日程 | 2022年6月4日(土) 10時〜12時 |
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集合 | 9時50分 小田急線 祖師ヶ谷大蔵駅 集合 |
参加費 | アートナビ会員:無料/トランジット会員:2,000円 一般・メール会員の方は「聴講生」として、2,500円で初回のみご参加いただけます。 その他美術館入場料は、実費となります。 |

2022年4月2日(土)フィールドワーク:「六本木のアート施設を見てみよう!」
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4月2日。国立新美術館の入口で待ち合わせ、六本木界隈のギャラリーや施設を訪れました。満開の桜を眺めながら歩くと気持ちが晴れやかになります。
一つ目の訪問先は、八丁堀から六本木に移転したばかりのnca | nichido contemporary art (日動コンテンポラリーアート)です。 |
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