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2023年9月2日(土) フィールドワーク:東陽町「本年テーマに沿った展示を見てみよう!」


今回のアートラボは東陽町にあるGALLERY A4(ギャラリー エー クワッド)で開催されている『川俣正「アパートメント・プロジェクト」1982−86ドキュメント展〜TETRA-HOUSEを中心に〜』を鑑賞しました。  

GALLERY A4は竹中工務店の文化貢献のために設立されたギャラリーであり、同社の東京本店の1階にあります。

今回の展示は≪TETRA-HOUSE≫を中心とした構成も全て川俣さん自身によるものです。
建設会社と木材によるインスタレーション作品。納得の組み合わせかも、と思いながら訪問しました。


川俣さんは木材で構造物を囲むという作品を制作しています。
「アパートメント・プロジェクト」は1982年から86年までの5年間続けられ、≪TETRA-HOUSE≫はその初期の一例でした。この作品は、札幌で一軒家を借りインスタレーションを制作、公開、解体し元に戻すというもので、その後の川俣さんの制作スタイルのきっかけとなったものでした。

その制作では、ワークインプログレス(工事中、作業中)と呼ばれる手法が使われ、材料の確保やスタッフの参集、制作及び公開過程の撮影とそのビデオの公開なども行われました。
鑑賞に当たっては引率の山内さんからお題が出されました。

@   サイトスペシフィックと公共について、現地の人の声と作品

A   2023年から見た先見性 今だからわかる40年という時間 以上の2点に留意しながら批評的に捉え、鑑賞し、その後意見を出し合うというかたちになりました。


山そして鑑賞の後、意見交換をしました。
 @   に対して、
・近隣を巻き込んでいる
・代官山などのプロジェクト中止など、公共の難しさが感じられる
・アートらしさがあまり感じられない、何を作ろうとしたのか

A   に対して、
・コミュニティの場、芸術祭の先駆けのよう
・プロジェクトとしては素晴らしい
・歳月の積み重ねによる理解度の成熟 他にもクリストの布で包む作品に似ているなど様々な意見が出ました。
山内さんからは、川俣さんのプロジェクトがメディアを通じて拡散されたこと、若くしてヴェネチア・ビエンナーレで評価されたこと、木材を再利用する事例にみられる「日本らしさ」などについて解説いただきました。

 



山内さんからは、川俣さんのプロジェクトがメディアを通じて拡散されたこと、若くしてヴェネチア・ビエンナーレで評価されたこと、木材を再利用する事例にみられる「日本らしさ」などについて解説いただきました。
個人的には竹中という建築のプロフェッショナルな場に対し取り囲んだ木材の集合体は感覚的で即興的に感じられ、構造とアートとの感覚の相違が存在するように思いました。そしていくつかのプロジェクトの記録を通し、サイトスペシフィック・アートのモニュメントとしての一面よりもコミュニティの存在を強く感じる展示でした。           
                                                (高橋)

先生から何かを学んだり、イベントに参加したりという形では得られない「自分なりの学びと楽しみ」が見つけられる月1研究会ART LABO。
ぜひ、一度いらしてみてください♪ きっとそこには、楽しい仲間たちとの素敵な時間が待っていますよ♪
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