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2023年6月3日(土)フィールドワーク:新宿+表参道「サイトスペシフィックな作品を観てみよう!」


今回はフィールドワークとして、東急歌舞伎町タワーと岡本太郎記念館を訪れました。    

最初に訪れた東急歌舞伎町タワーは、施設内に百数十点の作品があります。まずはその9-10階に入る「109シネマズプレミアム新宿 」で、竹中美幸氏の《ミラノ座の記憶》を鑑賞しました。
山内講師によると、竹中氏の場合は35oフィルムを継ぎ合わせたものを支持体とし、そこにカメラを使わず直接像を焼き付ける技法を用いているそうです。

焼き付けにあたっては、同地にかつてあった「ミラノ座」という映画館で使われていた映写機のリールや、この地域の記録写真の画像等が用いられています。



さらに、作品の額装時に内部に空間を持たせることで、自然光の当たり方によって一日の中で見え方が変化する作品となっています。

土地の記憶との関連性、映画との関連性、展示環境との関連性を活かした、サイトスペシフィックな作品となっていました。
その後、109シネマズプレミアム新宿 にある他の作品や、東急歌舞伎町タワーの1-2階にある
篠原有司男氏の《オーロラの夢》、
森山大道氏の《Untitled 「Shinjuku」シリーズより》、Chim↑Pomの《ビルバーガー》
等を鑑賞した後、岡本太郎記念館へ移動しました。


岡本太郎記念館では「岡本太郎現代芸術賞受賞作家 新作特別展示 三塚 新司『予言者 進歩と調和 』」の展示室で、三塚新司氏にお話を伺いながら、作品を鑑賞しました。

メインの作品は、三塚氏の他の一部作品と同様に青を基調とし、中心に《太陽の塔》が大きく描かれ、その周囲には1970年に起きた出来事やそれに関係する人々(三島由紀夫、キッシンジャーと田中角栄、等)が描かれています。
三塚氏は1970年という時間が自分の中で気になっていたと述べられました。
「色々なことが起こった時代であり、かつ高度経済成長がほとんど終わった時代。これ以降は官僚主導のイベント、つまり財政出動、公共事業で赤字を膨らませながら日本中にお金をばらまいた。本来の経済成長とは違う、お祭り型の経済成長を1995年まで引き伸ばした。1970年は祝祭の始まりであり、太陽の塔はその始まりに、生贄として創られたかのように見える」
と述べられていました。

以上のように、今回のフィールドワークでは、「109シネマズプレミアム新宿 」では竹中美幸氏のサイトスペシフィックな作品を鑑賞することができました。
また岡本太郎記念館の展示では、作家の三塚新司氏ご本人から、作品に込められた1970年という時代や、岡本に対する想いを伺うことができ、とても貴重な体験となりました。                  (羽田野)

先生から何かを学んだり、イベントに参加したりという形では得られない「自分なりの学びと楽しみ」が見つけられる月1研究会ART LABO。
ぜひ、一度いらしてみてください♪ きっとそこには、楽しい仲間たちとの素敵な時間が待っていますよ♪
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