2022年4月2日(土)フィールドワーク:「六本木のアート施設を見てみよう!」
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4月2日。国立新美術館の入口で待ち合わせ、六本木界隈のギャラリーや施設を訪れました。満開の桜を眺めながら歩くと気持ちが晴れやかになります。
一つ目の訪問先は、八丁堀から六本木に移転したばかりのnca | nichido contemporary art (日動コンテンポラリーアート)です。 |
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そのオープニング展として開かれていたのは 「Novos Horizontes / 新しい展望 - Inside Brazil's Contemporary Art Scene Vol.1-」
5組のブラジル出身作家を紹介しています。 絵画や立体など形態はさまざまですが、どの作品も明るくカラフルで、ブラジルの陽気で開放的な雰囲気を表しているようです。 閉塞感がぬぐえないこの時代に暗い気分を吹き飛ばしてくれるパワフルな作品ばかりでした。 |
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このギャラリーでは、海外のアーティストに関してはアジアや中南米出身の方々を多く扱っています。 ただきれいなだけではなく、はっきりしたコンセプト、文化の背景、ストーリーなどを感じさせる作品を選ぶことが多いということでした。 文化が違うと視点も変わり、作家の表現の仕方が変わってくるのは面白いと感じます。国立新美術館から近いので、また是非寄ってみようと思います。 |
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次に私たちが向かったのは「ミッドタウン・ガーデン」の中にある21_21
DESIGN SIGHTです。名称からもわかるように美術館とは違い、デザインの視点を取り入れた施設となっています。 こちらで行われていたのは「2121年 Futures In-Sight」展。100年後の未来に想いを巡らせるという構想に基づく展覧会です。 |
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入口から歩いていくと壁に沿って日付と出来事が書いてあります。
これはビッグバンを1月1日として、現在までのタイムスケールを1年間で表わしたものになっており、地球に生命が現れたのはその年の年末の出来事であると理解できます。
壮大な時間感覚を共有した上でメインの展示会場に入ります。 |
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ここでは「Future Compass」(未来の羅針盤)を渡されたデザイナー、アーティスト、思想家、エンジニア、研究者など多様な参加者が、未来への視座を文章やその他の表現で可視化しています。
白い立体の表面に書かれた言葉たちがまさに雑誌のコンテンツのように立ち上がってきます。
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「Future Compass」は英語の疑問詞、名詞、動詞がそれぞれ書かれた三重の円盤で、くるくる回すことでいろいろな言葉の組み合わせができます。 参加者はその組み合わせを選び、その問いに対しての言葉を紡いでいきます。
未来について語るそれらの言葉たちを読んでいくことで、観覧者一人ひとりが未来について想いを馳せることになります。
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展示の中には、100年前の日本人が100年後の未来について想像した本の紹介がありました。 実現したように思われるものもあり、まるで見当はずれのものもあります。 しかし、100年前の人々が想像力を目いっぱい使って未来を想ったと考えると興味深いものがあります。 ですが、現在を生きるわれわれがこれほど未来のことを想っているのかと問えば、そうではない気がします。 100年後について熱心に考えている人が今どれだけいるでしょうか? |
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その理由はおそらく、科学技術や情報技術の発達が加速しすぎて、時間の流れがあまりにも速く感じられ、未来を見つめる現在の足場が不安定になっているからではないかと思われます。
現在に追いつくのが精いっぱいで未来のことなど考えている余裕がないのです。
未来はまさに不確実で明日の事もわかりません。昨今の世界情勢を見ているとなおさらその想いを強くします。 ですが過去から学び、未来を想うことからのみ、現在から未来を変えていくことができるのだと思います。
そんなことを考えながら六本木を後にしたのでした。 先生から何かを学んだり、イベントに参加したりという形では得られない「自分なりの学びと楽しみ」が見つけられる月1研究会ART LABO。 ぜひ、一度いらしてみてください♪ きっとそこには、楽しい仲間たちとの素敵な時間が待っていますよ♪ |