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2021年10月2日(土)フィールドワーク「ピピロッティ・リスト」展 水戸芸術館


緊急事態宣言解除後の最初の週末、フィールドワークとして私たちは水戸芸術館を訪れました。展覧会は「ピピロッティ・リスト:Your Eye Is My Island - あなたの眼は私の島 -」です。

ピピロッティ・リストは1962年生まれのスイス人。
ヴィデオ・インスタレーションの先駆者として知られています。これまで身体、女性、自然、エコロジーといったテーマに取り組んできましたが、その約30年間の活動の全体像がわかる展覧会となっています。
作品は1997年のヴェネチア・ビエンナーレで若手作家賞プレミオ2000を受賞した《永遠は終わった、永遠はあらゆる場所に》を先頭に初期作品含む約40点が見られます。 
展示の大きな特徴は大掛かりで色彩豊かなプロジェクションマッピングとヴィデオ・インスタレーションです。ヴィデオ・インスタレーションはソファに座ったり、あるいは靴を脱いでベッドに横たわったりして映像と音を鑑賞する没入型となっておりとてもユニークでした。
色鮮やかな映像と心地よい音楽のなかに身を横たえつつも、彼女のテーマに対する訴えが五感を通して染み込んできました。

メイン会場を出た別室ではデビュー作《わたしはそんなに欲しがりの女の子じゃない》(1986)をはじめとしたリスト初期の短編ヴィデオ(1980年代から90年代前半)が展示。 繰り返される独特な動きやダンス、そして出産シーンからは、女性の心の叫びが強烈に表現されていました。
刺激の強い映像が一部あるためこちらはR12指定となっておりメイン会場とは趣を異にしていました。 


メンバーの感想は下記。

A:色使い、イメージが強烈。接写で撮っていて例えば指の映像も指かどうか一見したところわからないが、色あい、イメージの強烈さが印象深い。  

 O:戸惑っている。まだ入り込めない。  

 T:ピピロッティ・リストはもっとギラギラしたイメージだったが意外と綺麗だなと思った。 ただ最後の別室の初期作品は少し見たところやはりイメージ通り激しそうだった。  

SA:最初の映像作品で若い女性が幸せそうな笑顔で歩きながら次々と駐車している車のウインドウを次々と叩き割っていく映像は衝撃的だった。 また、女性の子宮を思わせるオブジェと棚に並べた本との組み合わせの作品など、全く関係のないアイテムを一つの作品の中に提示するのは、シュールレアリズムのデペイズマン的で楽しめた。映像は苦手意識があったが刺激もあり楽しめた。  

H:一貫して、水のゆらぎと光を感じた。 リビングのインスタレーションは好きな作家である冨安由真さんの作品と通じるものがあり既視感があった。来てよかった。  
 Y:作品はおもに映像とプロジェクションマッピングに分けられると思う。 映像は刺激の強いものもあったがプロジェクションマッピングの方は今の流行もあって 一般受けする内容だったと思う。 全体として水、食べ物、人体内部を対象とした作品が多い。また会場奥の方の映像は触感に訴えてくることを感じた。  

SH:ピピロッティ・リストは前回2012年原美術館の展覧会を見て以来二回目。前回よりインスタレーションが立派になっており、さらに進化したように感じた。  

K:映像の楽しみ方が今回でわかってきた。また、体感型がよかった。 横たわって角度を変えて見ると、見える世界が変わる事がよくわかった。  

山内さん(講師) 寝転がって鑑賞する手法を彼女は以前から確立しているが、それに加えてモノの展示+プロジェクションマッピングによって、展覧会に来ないと鑑賞できない展示を彼女は意識的に継続しているように感じる。 水戸芸術館では毎年”カフェ・イン・水戸”という企画で館内の一部を一時的にカフェにして、ソファでお茶も飲めるようにするというのがあるが、今回の展覧会のインスタレーションはその空気感と似ていた。この美術館にとってなじみやすかったのではないかと感じる。

懸念されていた緊急事態宣言がようやく解除され、また台風一過の素晴らしい天気にも恵まれ、今回は素晴らしいフィールドワークが実施できて何よりでした。 次回(11月)は今年のテーマについて各自最終発表(仮)です。
                                          (筆記 佐々木裕一)

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