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2015年7月4日(土) アトリエやパブリックアートを見に行こう!


7月のARTLABOは、彫刻家の市川平さんのアトリエ、そして「みぞえ画廊」さんにお邪魔しました。以下、簡単なレポートをお届けします。

 

✩市川平(いちかわたいら)さんのアトリエ

田園調布の閑静な住宅街にあるアトリエはこれまで作家自身が建物に改造を加えながら作り上げてきたものです。お出迎え頂いた市川さんからは早速屋外にあるツリーハウスやオブジェを見せていただき、すでにもうワクワク。

そのお仕事においてはドームツアー・プロジェクト、マジカル・ミキサー・プロジェクトなどの計画が現在進行中とのことですが、そこでは多様な素材を組み合わせ、どう自分のものにするかがテーマだそうです。

作業場には試作品も置かれ、いずれは様々な作家とコラボするのも夢だと楽しそうに仰っていらしたのが印象的でした。

 

床には旋盤や溶接などするため鉄板がひいてあったり、ご近所に音が漏れないような工夫もされており、「まるで男の子の憧れの秘密基地のようだね」と参加者からは絶賛の嵐でした。大きな作品は幾つかのパーツに分けて造るそうですが、その大きさは作業場にある掃き出し窓から「出せるサイズ」に収められており、その動線はちゃんと駐車場の車へと繋がっているのです。

 

作品制作からライフスタイルまで全てが創意工夫に満ちた市川さんは、アーティストであり発明家という呼び名が相応しい魅力的な方でした。



 


✩みぞえ画廊 東京田園調布ギャラリー

その後は、線路の反対側にある「みぞえ画廊」へ。メルヘンな旧駅舎を通り抜け、放射線状に伸びた道路を歩いて向かいました。こちらはオープンして3年目で、美術史に名を刻まれるような巨匠から次世代を担う現代作家まで様々なアーティストを紹介しています。

元々は邸宅として建てられたため、住空間をそのまま活かした展示室は、一般的な美術館やギャラリーとは一味違った風情があります。

こちらではギャラリストの阿部和宣さんにお話を伺うことができました。作品を選ぶ基準はご自身が感動した作家、この人が残るだろうという勘、そして人間的な魅力だそうです。現存作家などは人間同士の付き合いを大切にし、信頼関係を保てるよう努力なさっているとか。



拝見した企画展『画廊の視点U 現代作家選奨展』ではそれぞれの部屋に違和感なく作品が展示されており、茶室の床の間に望月菊磨さんの石と金属(真鍮)による作品《無題》を設置したり、リビングの壁には奥山民枝さんの《サント・マリー・ド・ラ・メール》を掛けていました。そして、なんと私達のためにわざわざピカソの最晩年作《男の顔》を掛けて下さり、一同感動致しました。

今回は作家のアトリエと、作品の通過地点である画廊という立場の違う2つの空間を訪問しました。双方とも人間同士の繋がりをとても大事にされており、芸術に対する熱い思いは同じだということが伝わってきて、爽やかな気持ちで活動を終えることが出来ました。

 


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