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2014年8月2日(土) ARTLABOサロン2〜池平徹兵さんをお迎えして〜
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アーティスト・池平徹兵さんをお呼びしてのART
LABOサロンは、池平さんご本人の「制作活動」に対する心構えなどのお話からスタートいたしました。 その日、その日で描きたいものをキャンバスに描いていくという彼のスタイルは、1日1日一生懸命生きた証の集合体が作品になる・・・つまり人生を山と例えると、その頂上からの景色のようなものとなるというお話しをされていました。 池平さんが描きたいものは「景色」だそうで、描きたいものを描き重ねていった先にある完成された彼の作品は、まさに彼の人生のその時の頂上からの景色となっているのでしょう。。。 |
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池平さんは、大学2年生の時に「画家」になると決意されたそうです。そこから、彼の画家人生は順調に進むかと思いきや、当時ご自身の絵のスタイルを維持することに苦しみを感じ始め、一つのスタイルを維持することの限界を感じられたそうです。(その時は「青い画家」というキャッチコピーがあったそうです。)
病気を患いながらも、池平さんご自身は、そんな自分からの脱却を図ろうとパリに赴き、そこでアルルのゴッホの診療所などを描きながら、自身の新しいスタイルを見つけていったそうです。 「何色でも、何を描いても、自分の作品となる」。 これが新しい目標となったそうです。 |
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そこから、ご自身の作家活動は「キャンバスに絵を描く」ことだけではなく、アクセサリーなどの制作や壁画の制作など多岐に渡っていったそうです。 「ちょっとでも気が乗らないものを描いたら、作品そのものが終わる」と「描きたいから描く」というスタンスにこだわるための努力は惜しみなく行われるようです。 こどもたちや認知症の方々と一緒に作品を作ったりすることも多いそうで、そんな際にも妥協は絶対に許さないという池平さん。 「本気」じゃないものは、いい作品にならないし、お世辞の言葉も使いたくない。 本当に「よかったね」「やったね」と言いたいからこそ、本気を出してもらうという言葉に、背筋が伸びる気持ちになりました。 |
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絵を売るということだけで生活をしていくのは大変だけど、絵を絵だけではなく色々なことに活用していくことにも積極的にチャレンジしているそうです。 一つ一つをしっかりと考え、モチベーションの部分で一切の妥協を許さず、本気づくしでチャレンジし続ける池平さん。 自分を見つめ、自分と戦い、そこから見出したからこその彼のそのスタンスには、「大変そうだな~」ということより、ひとつの「爽快感」のようなものを感じます。 彼の作品には、人間が背負う「生きていく上での苦しみ」の裏側にある「やさしさ」のようなものを感じます。 そして彼のアーティストとしての生き様は、現代生活を生きている人たちにとってとても元気付けられるような気がしました。 目の前の現象より、目に見えないところをしっかりと整える作業を怠らない池平さんの作家としてのスタンスに、みなさんで深く頷き共感した・・・そんなART LABOの時間でした。 池平さんは12月に絵本の原画展を行うことになっているそうです。 ART TRANSITでも、また詳細がわかり次第お知らせしたいと思います。 |
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