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2013年11月2日(土) 展覧会を批評る(みる)! PART.2

9月に行ったART LABOに続き「展覧会を批判る(みる)」の第2回目として、もうちょっと展覧会を鑑賞すると言うこと自体を掘り下げていこうと言う今回。

今回もゲストに土方浦歌さんをお迎えしまして、元学芸員というお立場から、そもそも展覧会をなぜ鑑賞しに行くのか?その動機や鑑賞後の感想、自分のモチベーションとのギャップなど、それぞれの展覧会鑑賞することに対して何に期待し、どのようなことに満足しているのか?などを話し合う楽しい時間となりました。

現在会期中の「印象派を超えて 点描の画家たち」の展覧会の話で盛り上がりました。
とてもいい展覧会内容なのに、タイトルからその内容の良さが伝わってこないような気がする・・・と。
この展覧会に限らず、展覧会タイトルでは「行きたい」と言う興味がそそられないけれど、行ってみたら良かった→「あのタイトルはもったいないよなー」と思う。
このように感じることが、実は結構あるのだと言うお声も。
では、タイトルで響かなかったのに、その展覧会に「行こう、行った」という行動を起こしたのは、なぜですか?
と言う問いに、、、皆様から一番多く出た声が「口コミ」。
あの展覧会良かったよ♪という声が、結構皆様の展覧会選びに重要な鍵となっているようでした。

さて、そもそも皆様が感じる「イイ展覧会」って何ですか??

という問いに対して、、、

●展示で何が言いたかったのかが、きちんと伝わってくるもの。

●その展覧会に行ったことで、新しい出会いや琴線に触れるものがあれば、それで良い。むしろそれだけが大切。

と言うお声が多くでました。

そして、展覧会のチラシや最初のごあいさつの部分を読んで鑑賞しても、その意図通りに感じる展覧会は少ない気がするというお話も出てきました。

 

展覧会を作る際に、いろいろな事情があったとしても、それを伏せることで鑑賞後になにか???感じがするくらいなら、しっかり説明しちゃって良いのではないか?と言う話もありました。

例えば、

●海外の美術館の修復中にだから借りられた作品だものだということは、むしろ鑑賞者にはメリットだと思うけど、なぜそれを隠して、無理にタイトルをつけるのだろうか?と思う時がある。。。

というようなこと。。。※言えないことだってあるというのは、皆様重々承知の上での意見です。

鑑賞者それぞれ(今回の参加者の方それぞれ)、どんな展覧会が好きで、どんな展覧会を期待しているかというのは、当然異なりました。そして、異なると言うことこそがとても大切なことでもあると思いました。

だけに、「口コミ」と言うものが持つある種の強さがやっぱり誰かの「動機付け」になるのだと言うことも、とてもよく理解できたような気がします。

 

展覧会に行った時、その人ならではの体験・感想と言うのが生まれ、別な人がその体験や感想を聞いて、それを共有したい・自分もそれが気になると言うことになると、その人の「新しい動機」につながっていくということ。
その連鎖が口コミとなっていくのだろうと。
口コミを参考にするということは、つまりその展覧会に何が来ているか?ではなく、その展覧会を見たあとどう思ったか?という体験や感想が気になるからと言うことなんだろうなと思いました。
それは、参考にする人も同じく展覧会に行った時に何かしらかの体験・感想を抱くから・・ということなのでしょう。

そのその人それぞれのオリジナルな体験、それが口コミの源泉となるのだなという大きな気付きとなりました。

 

来年からは、そういった体験・感想をひとつの記録として楽しくまとめていけたり、比較できたりできるような評価軸を考えながら、自分たちの鑑賞会記録ができるためのテイスティングシートづくりをスタートしていきます。

なぜ、テイスティングか?

それは、「批評」だとか「評価」だとかという堅い基準ではなく、展覧会を「どのように感じたか?→味わったか」。つまり、ワインのテイスティングに似た表現が一番我々のスタンスに近いだろうという考えからスタートしています。

アートナビゲーターや、ART TRANSITの会員さまたちの「展覧会テイスティング」を見て、展覧会に行ったのよ!というお声をいただけるよう、いい基準作りができればいいなぁと思っております。

そして、展覧会鑑賞が前にも増して、楽しく意義がある、テイスティングシート作りを楽しめる、そんなものを皆さんと作っていけたらと思っております。

 

ご興味がある方、2014年のART LABOにぜひご参加ください!!

                                       (ART TRANSIT事務局) 

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