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2018年10月20日(土) 国立新美術館「ピエール・ボナール」展

ピエール・ボナール。
「日本かぶれのナビ」とも称され、いわゆるジャポニスムの影響を受けたことでも知られている画家でもあります。

彼の画業を振り返る展覧会の構成にもなっており、彼が見た世界が「絵画」という作品になる過程において、さまざまなチャレンジ・工夫にトライしながら、作風が変化していった様子がよく理解できる展覧会でした。

いわゆるエリートに属するであろう家庭に生まれたボナールですが、彼が「画家」として生きていくことを決め、また家族にそれを認められたというのが20代の前半。

世界中のどんな時代の若者も、親や周りから求められることと、自分がやりたいことの狭間でもがき苦しみ、一つの結論を出していくのは、ちょうどこの20才前後にあるものなのだなぁ〜などと、考えてしまいました。
日本画に影響を受け独自に表現をしていた「ナビ派」の時代から、あたらしく出てきた写真にも着手してみたり、裸婦を描き続けてみたりと、色々な作品を彼なりに突き詰めていこうという姿が作品からも伝わってくるようでした。晩年の作品の色彩や自然の表現は、気持ちが温かくなるような、そんな彼の作品へのまなざしを感じました。

美術史上に出てくる画家の中ではビッグネームではないかもしれませんが、ボナールの作品には、王道ではないからこそ感じることができる繊細な美を感じます。
一人の画家の画業をじっくりと観ること、マスターピースを観ること、名もなき画家の作品を観ること、美術鑑賞はそのどれも、新鮮な驚きと発見と喜びがありますね。食わず嫌いにならないよう、色々なものを観るって大切だな・・と、改めて感じる展覧会でもありました。

さて次回は、ルーベンス展を鑑賞いたします。
今度は、バロック時代の巨匠の作品を観てみます!
ご興味ある方はぜひご参加くださいませ。
                                       (ART TRANSIT事務局)
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