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2018年12月15日(土) 東京国立近代美術館「常設」展
常設展という言葉が「いつ行っても良いや」という感覚を持たせてしまうのかも?と思うのですが、日本がコレクションしてきている美術は、それだけを観に言って余りあるほどの名品ぞろいです。 明治時代スタートからちょうど150年の節目だった2018年。本年最後の美術めぐりはそれを記念して、東京国立近代美術館のコレクションを鑑賞いたしました。 明治時代から昭和に至るまでの作品を展示していますが、日本の作家だけではなく西洋の作家もあります。 |
明治時代の日本は、開国と同時に西洋の考え方が一気に我々の世界に入り込んできました。 その目新しさに、一気に西洋化した節もありますが、その流れは「日本らしさ」を失っていくことを意味している面もありで、西洋化していくことと、日本が日本らしくあることとの狭間で、行ったり来たりしたのが明治時代の大きな特徴です。 生活全般だけではなく、もちろんそれは美術の世界の中にも起こっていたことでもあります。 |
西洋のいいところを学んで、今までできなかったような表現をやっていこうとした画家、日本は日本の独自の良さがあるのでそれは大切に守っていこうとした画家、そんなたくさんのグループができ、そしてそれを学ぶ学校ができたり、一緒になってみたり分かれてみたりを繰り返したのが、明治時代の大きな美術の流れなのかもしれません。 ただ、どんな表現の画家でも、「絵を描くこと」に対して、ものすごい愛情と表現力を持って作品と向き合っているんだな、という情熱が伝わってくるような気がして、どの作品を観ていても、なんだか感動してしまう魅力がありました。 |
明治時代以降の日本の美術は取っつきにくい、という方、実はとても多いのですが、それはきっといろいろなことが混とんとしていた時代の表現が素直に伝わってしまうからなのかも?と感じたりもします。 東京国立近代美術館のコレクションは、本当に素晴らしいものばかりですので、一度じっくり鑑賞してみてはいかがでしょうか?? さて2019年1月は、「終わりの向こうへー廃墟の美術史」展を鑑賞いたします。 年の初めに「廃墟」とは、、、という感じもしますが、私たち人間は、「廃墟」というものに独特の美意識を感じるようです。栄枯盛衰をそこに見るからなのでしょうか??そんなことを皆様と一緒に鑑賞してみたいとおもいます。 ご興味ある方はぜひご参加くださいませ。 (ART TRANSIT事務局) |