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2018年8月18日(土) 東京都美術館「藤田嗣治」展
藤田嗣治は、日本の近代の画家の中でも、画業以外の部分で有名な画家のひとりかもしれません。 その激動の人生は、映画にもなり、ある意味で芸術家にもかかわらず、政治に翻弄された人生でもあったように思います。 そんな彼の没後50年を記念した展覧会ということで、大回顧展が開催されています。藤田嗣治という人、そして彼が残した作品をじっくり見る良い機会になりますね。 |
あまりにも圧巻の量で、これだけ彼の作品を観る機会というのは、今までなかったように思います。 初期の作品から、「これぞフジタ」と思わせる晩年の作品まで、こんなにたくさんのバリエーションを持つ画家だったのか・・・と、新鮮な驚きと感動がありました。 抜群に絵がうまかったことや、彼自身のぶれないアイデンティティが、激動の人生を送ることとなる根底にあったのかな?と感じるものも多かったです。 |
作戦記録画を描いた藤田嗣治の、その後の評価や人生、彼の内面を感じると少し切なく感じもしますが、今回展示された《アッツ島玉砕》は、圧倒的な迫力だけではなく、色々な悲しみや怒りや虚しさ、そして祈り、さまざまな感情を想起させる作品で、しばらくその場を離れることができませんでした。 晩年の愛らしい猫たちの作品たちに、大変癒されたそんな展覧会でした。 |
日本人として、知っておきたい画家であり作品たちだと素直に感じました。 彼の立場に立って作品たちをみてみると、色々な感情が沸き起こる、とても良い展覧会でした。 久しぶりに、展覧会を出た後、そのインプットの量にぐっと心地よい疲れが押し寄せたような気がします。 さて次回は、美術めぐりでは初訪問となる東京都写真美術館のコレクション展「夢のかけら」展を鑑賞いたします。写真を美術めぐりで扱うのは久しぶりとなります。 「写真作品の見かた」がいまいちよくわからない。というお声をよく耳にします。美術作品としての「写真」今は写真は私たちの生活に身近な存在であるがゆえに、「作品」とそうでないものの違いが分かりづらい部分もありますね。皆さんと一緒に「写真作品」を鑑賞したいと思います。 ご興味ある方はぜひご参加くださいませ。 (ART TRANSIT事務局) |