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過去の美術めぐり
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2013年10月12日(土) 落合アトリエめぐり

美術めぐりでは初めての外歩きとなった回です。お天気も秋とは思えないほどの暑さ(!)でしたが、空も澄み切っていて気持ちのよいお散歩となりました。

スタートは、目白駅。実はそのそばに旧目白駅の階段がある!ということで、そこの前でお話を。。。 

目白から落合界隈は、明治から大正にかけてたくさんの画家や文豪などが住んでいた地域と言うことで、その邸宅を公開しているところがたくさんあるのです♪ 

10分ほど歩くと、まず最初に出てきたのが「中村彝アトリエ記念館」。入り口に「中村」と言う表札も残っていて、いきなりその雰囲気に飲み込まれてしまいます。

邸宅の中は公開されており、その中では迫力の大画面による「中村彝の人生や作品」を理解できるVTRが鑑賞できます。

それにしても素敵な空間、庭も綺麗に保存されていて、なんとも心地の良い空間でした。ここでたくさんの作品が生まれていたのだと思うと、不思議な気持ちになります。予定時間をオーバーしてしまうほどのんびりと過ごしてしまいました。

中村彝のアトリエを後にすぐに、「アダチ版画研究所」があります。ここは、浮世絵の研究をされているところで、彫りや摺りについて詳細にわかるようなギャラリースペースが設けられていました。

むかしの浮世絵たちの復刻版が展示されていたのですが、やはり摺りたての版画の色彩の美しさは、美術館で見る浮世絵とは異なります。とにかく、鮮やかで光り輝くように美しかったです。

 

そこからさらに歩いていくと聖母病院があり、その裏手に「佐伯祐三アトリエ記念館」がありました。

たくさんの木々の中に埋もれるようにあった彼の邸宅は、とても静かで都会のど真ん中にいることを忘れさせてくれます。

短い生涯だった彼の死後、彼の奥様が生涯ここに住まわれていたということで、なにか人の空気感というものがまだ残っているような、、、そんな心地の良さがありました。

自然の光がふんわりと部屋全体を包み込むような空間は、とても居心地がよく、この時代の日本建築のある種の素晴らしさを感じるほどでした。

 

佐伯祐三は、フランスに渡ってフランスで亡くなっていますが、その直後に娘さんまで亡くなっていたというのは、初めて知りました。奥さまの悲しみはいかほどだったかと思うと、締め付けられる思いをしましたが、彼の作品の素晴らしさは、その短い人生で凝縮されたようなエネルギーを感じさせるもののように思いました。

 

気がつけば、あっという間に2時間。佐伯祐三アトリエ記念館にて解散となりましたが、他にもこのエリアにはたくさんの記念館があります。また時間を見つけて見に行ってみたいと思いました。

 

初のお散歩型の美術めぐりでしたが、とても楽しく充実した2時間となりました。今回はアートナビゲーターでアートナビ会員さんのHさんにナビゲートをお願いしましたが、その構成力とおもてなしの心がとても素晴らしかったです。ありがとうございました。

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