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過去のギャラリー巡り
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2022年11月5日(土)天王洲エリア「臨海部の元倉庫の建物内にある京都のギャラリーのアネックス」など

2022年よりスタートした「ふらっと入りにくいギャラリー」訪問シリーズ。
2022年最後となる今回は天王洲エリアに訪問いたしました。

 近年、現代的なアートスペースが沢山出現している天王洲エリア。天王洲を芸術文化の発信地にすることを目的として、2016年にTERRADA ART COMPLEX I、2020年にTERRADA ART COMPLEX IIがオープンしました。 日本を代表するアートギャラリーがたくさん集まっています。
今回はこのうち「TERRADA ART COMPLEX II」にお邪魔をし、各階のギャラリーを丁寧に鑑賞いたしました。
もともと倉庫だったということもあり、エレベーターがとにかく巨大でびっくりしました。  

最初にお伺いしたのは3階にある「SOKYO ATSUMI」。こちらは、本拠地である京都に2つ、ポルトガルのリスボンに1つ、計4つのギャラリーを展開されています。今回は、《湊茉莉 | あはうみのつちときおく、だいちとのたいわ》展にお邪魔いたしました。
フランス在住の湊さんの今回の作品は、2021年から2022年にかけて滋賀県立陶芸の森にて滞在制作した作品とパリで描かれた絵画作品たちとのことです。
ギャラリストの金田さんからお話をお伺いしました。
このTERRADA ART COMPLEX IIという空間については、天井が高いことが展示環境的には良い部分でもあるが、高すぎるという場合は、照明などを工夫したりしますとのことでした。
また構造上どうしても外すことができない壁などもあるが、それは展示の際にうまく生かしたりしていますとのことでした。

この日は、文明の利器を駆使して、フランスにいらっしゃる湊さんとビデオ通話をさせていただくことに!作家さんから、色々なお話を伺うことができました。今回の主な出品作品は作家さん自らが滋賀県の信楽に滞在し、その時間の中で出会った「信楽陶土」という土に魅せられて制作したものだそうです。
また、湊さんは、素材がもつ歴史的な意味や価値、悠久の時間やそこで営まれてきた人々の記憶、土台となる地球の自転や太陽の光なども意識して、作品制作に取り組まれているそうです。
釉薬の割れや土の割れは、焼成中に自然にできたものなのか?はたまた作家さんが狙って作ったものなのか?など、そんなことを考えながら鑑賞するのも楽しい作品たちばかりでした。

完成された作品のしなやかなイメージから感じる優しい感覚とは別に、その作品がもっている情報量はとても多いような感じがしました。作家さんが作品を通じて伝えたいことが沢山ある、そんな力強い作品でした。

その後、2階に下りますと、ちょうどギャラリーのオープニングやクロージングのタイミングだったようで、振る舞い酒などが出ておりました。

ギャラリーのおもてなしの一つではありますが、タイミングよくこの機会に出会えたことで、またいつもとは違った雰囲気を味わうことができました。  

2階では、まずgallery UG Tennozにて開催中の「田島享央己 When I paint my masterpiece.」展を鑑賞し、その後、MU GALLERYの「ayaka nakamura個展 Remembering The Wind」展、Contemporary Tokyoの「suma 個展 Stand By Me」展などを自由鑑賞したのち、Tokyo International Galleryの「友沢こたお個展 INSPIRER」展をを鑑賞いたしました。

やはりオープニングやクロージングの日というのは、鑑賞者だけではない関係者などの出入りも多いので、沢山の人が出入りをされているのが、普段とは違うギャラリー空間になっているように感じました。
最後に1階にありますMAKI Galleryで「マイケル・ケーガン個展 To The Moon」展を鑑賞いたしました。
マイケル・ケーガンは、ブルックリンを拠点に活動する作家で今回初となる個展だそうです。大胆な作品と、たっぷりとした空間の使い方が、ニューヨークのチェルシー地区のギャラリーの空間づくりによく似ていました。

天王洲というエリアならではのギャラリー空間のようにも感じました。 このベイエリアのアートシーン、これからもどんどんと活性化していきそうな感じで楽しみです。
さて、2022年よりスタートした「入りにくいギャラリー」シリーズ。今回をもって本年は終了となります。
沢山あるギャラリーに足を運ぶのはなかなか難しいですが、こういう機会にさまざまなエリアのギャラリーに顔を出してみるという機会を継続的に持っていると、自分の中で色々な物差しが出来上がってくることに気づかされる1年でした。

2023年もこのシリーズは続いていきますので、ギャラリーという空間に自分自身の身を置いてみるという体験を、ぜひ沢山の方に味わっていただければ…と思っております。

本当に欲しい作品に出会えれば、「作品を買う」というチャンスにもなりますし、沢山のギャラリーを見て、様々な作家さんの作品を観ていくことで、「こんな作品が欲しい」という新しい気づきを得られることもあると思います。  

このイベントを通じて、一人でも多くの方が、さまざまなギャラリーへ気軽に足を運んでいただけるようになってほしいという願いを込めて、「ふらっと入りにくいギャラリー」へ訪問してみたいと思います。

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