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過去のギャラリー巡り
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2022年9月3日(土)神楽坂エリア「隠れ家的ギャラリー」など

2022年よりスタートした「ふらっと入りにくいギャラリー」訪問シリーズ。猛暑の8月はお休みをし、秋のシリーズ1回目は神楽坂エリアに点在する3つのスペースに訪問いたしました。

神楽坂駅から坂を上って行った先に現れたちょっと個性的な一軒家。そこが今回最初の訪問先「eitoeiko」でした。少し奥まったところにある入口から入ると、天井の高い素敵な空間がありました。ちょうどこの日は、「江川純太 語られない言葉」展が開催中でした。
ギャラリストの癸生川栄氏のお話によると、ギャラリーは2009年にスタート。それまで長く勤めていたオークション会社で培った経験を、より身近なアーティストの作品で活かせたら楽しいかな?と思うようになり、設立したとのことでした。

ご自身が所有する空間であるため、賃貸だったら不可能だったかもしれない展示方法も、自由にできるのがよいそうです。美術館の壁の高さとあまり変わらない部分もあるので、アーティストのなかには、美術館での展示を想定した作品を発表する場合もあるとのことです。

ギャラリストとしては「売れるか売れないか」のギリギリの作品が芸術的だと感じるそうで、そのあたりに意識を向けながら活動を行ってらっしゃるとのことでした。  
 今回の展示作家である江川純太氏は、こちらでは今回で5年ぶり8度目の展示とのこと。 ちょっとずつ彼の作品を買い足していくコレクターさんがいらっしゃるのも、江川氏の作品の特徴のひとつかもしれないとのことです。  

 江川氏にもお話を伺いました。今回の展覧会は1年前くらいから準備をしていたそうです。作家のなかには「締切が決まってから動く」タイプと、「常に制作している」タイプのかたがいますが、江川氏は比較的後者でありながら「やはり締切があると、イメージを膨らましやすく仕上げやすいということはあります」と仰っていました。
制作方法については、描くというより「画面に絵の具を置く」という感じを大切にしているそうです。タイトルについては、絵の具と対話しながら作品を制作して、最後につけるそうです。  

 言葉で伝えられないから絵を描いているが、言葉でも伝えたいとは思っているので、「無題」にはしなくないとのこと。見てくれる人に何かのとっかかりになれば良いなと思っているそうです。
次に向かったのは、神楽坂駅近くのカフェギャラリー「CROSS OVER 神楽坂」。

こちらは「人と人とを繋ぐ場所」として2015年10月にリニューアルオープンしたそうです。ここではカフェということでそれぞれ1オーダーし、飲みものをいただきながら展示中の「Atsuo Yokoyama日記」展を鑑賞しました。

作家のYokoyama Atsuo氏によると、今回の展示作品は、街で自分が撮った写真などを転写したものだそうです。人間の毎日にはいろんな要素があり、それは言葉にできたり、できなかったりすることがある―そんなイメージを膨らませるために、文字が入った素材もコラージュしているそうです。

カフェでは器やカトラリーにも作家ものを使用していて、それがとても素敵でした。細部にわたりアーティストの作品を大切に取り込んでゆく姿勢がとても素晴らしいなと感じるお店でした。
この日最後に訪れたのはCAVE-AYUMIGALLERY。ビルの地下2階にあるメタリックな扉を開けると、そこには広い空間がありました。

開催中の「金村修 Sold Out Artist」はスペースをぜいたくに使って映像が投影されていて、そのビジュアルの大きさとスピードもあってか、その世界にグッと引き込まれてゆきました。  
ちょっとドキドキした気分になった後、地上に出ると神楽坂の街には街燈が灯り始め、少しずつ日が短くなってきているのを感じたイベントの終わりの時間でした。

このイベントを通じて、一人でも多くの方が、さまざまなギャラリーへ気軽に足を運んでいただけるようになってほしいという願いを込めて、「ふらっと入りにくいギャラリー」へ訪問してみたいと思います。

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